透析治療について

透析治療について 人工透析とは? 透析とは、低下した腎臓機能の一部を人工的に補う治療法です。 ここでは、腎臓の役割や、腎不全について、透析療法の種類についてご紹介していきます。 腎臓の働き、役割について 腎臓は、背中側の腰の高さに左右1個ずつある臓器(こぶし大の大きさ)です。 腎臓の主な役割は、体に溜まった余分な水分や血液中の老廃物、塩分を『ろ過』し、尿として体の外に出すことです。また、赤血球を作るホルモン(造血ホルモン)を作って貧血を防いだり、食べ物からのカルシウムの吸収を促す活性型ビタミンD3を作って骨を丈夫にしたりするなどの役割もあります。 腎不全とは 腎不全とは、前項で紹介した腎臓の機能が低下した状態をいいます。 腎不全には急激に腎機能が低下する急性腎不全と、慢性に機能が低下する慢性腎臓病(CKD)の2種類があります。 急性腎不全は、症状が急激に進行するため命に関わる危険性もありますが、早急に適切な治療をすれば機能回復が見込めます。 一方、慢性腎臓病(CKD)は腎機能がある程度まで低下しないと自覚症状が現れないため、早期発見が大変難しく、気がついた時には、腎臓の機能がかなり低下しているケースも少なくありません。 次項で、慢性腎臓病(CKD)について詳しく説明していきます。 慢性腎臓病(CKD)とは 慢性腎臓病(CKD)とは、腎臓の働きが健康な人の60%以下に低下する(腎臓の働きが60mℓ/分/1.73㎡未満)か、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が3カ月以上続いている場合の状態を言います。 慢性に腎機能が低下している症状について、以前は「慢性腎不全」という病名が用いられていました。しかし、腎機能障害をより理解しやすく、より早期に発見するために、「慢性腎臓病」(Chronic Kidney Disease: CKD)という概念が2002年に米国腎臓財団から提唱されました。 近年、慢性腎臓病は増え続け、日本の成人8人に1人が該当するといわれています。 年齢に伴い腎機能は低下していくため、高齢者になるほど慢性腎臓病のリスクは高まります。 また、高血圧、糖尿病、コレステロールや中性脂肪が高い(脂質代謝異常)、肥満やメタボリックシンドローム等の生活習慣病との関連が深く、誰にでもかかる身近な病気になっています。腎臓病、家族に腎臓病の人がいる場合は要注意です。

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